湘南でいきものがかり・・・こつばめ
ミソサザイが高らかに囀り、眠っていた木々の枝先が、どれもこれも薄目を開けて、黄緑色をちらちらさせている。
まだ早春、今が浅春と言っている間に、本物の春が来てしまった。
嬉しい反面、も少しゆっくり来てほしかったと、贅沢を言ってみる。
湘南の春は、街中のソメイヨシノに酔うよりも、海や山へ向かって、古の春を訪ねる方がいい。
たとえ浅い山でも、後で丹沢や箱根が支えているから、古の湘南の風情が残っている。
芽吹きの早いキブシやニワトコの浅緑の枝先に、はらはら散るヤマザクラの花びらを、幼い風がいたずらっぼく運んでいく。
向こうには、明るい湘南の海がある。